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寒さが厳しくなるこれからの季節、オシャレの主役はコートで決まり!
And Curtain Callデザイナーの酒井景都さんにコート作りに対する想いやポイントを伺いました。
今シーズンおすすめの洗練ムードな3つのコートをご紹介します。

 毎期And Curtain Callでは、ビーバー生地を使ったコートを作っています。
 カラー豊富なビーバー生地があり、その中から今期のカラーを選ぶところからデザインが始まります。
 シーズンによっては原色のようなパっと目に入ってくるような色合いを選ぶこともありますが、たいてい少し濁ったグレイッシュな色合いが好きで、選んでいます。
 それはおそらくイギリスで幼少期過ごしていたことや、実家がイギリスのアンティークショップを経営していることもあり、時とともに色あせた淡い色合い、濁りのある色合いが無意識の間に好きになったのかなぁと。

 今期はそれに加え、草木をモチーフにした絵を私のフリーハンドで描きました。枝に実を描き、それをミンクのファーに。その色合いもコートの身生地に合わせ色あわせしました。デザインするにあたってそういうカラリーングを決めるのは最もこだわっている作業だったりします。
 ミンクはお客様のお洗濯のことも考え、クリーニングに出す際に取り外しができる様に作りました。

 ミリタリーが好きです。  甘めのデザインやクラシカルなものは相変わらず好きなのですが、ミリタリーアイテムはそれらを大人に引き締めてくれます。
 とくにジャケット、コートでミリタリーを合わせることが多く、ミリタリーの代表色であるカーキは外せないのですが、今回はカーキ以外にもキャメル色も作りました。
 私は個人買いでキャメルをオーダー。重くなりがちな冬のコートがクラシカルになり少し明るい気分に。

 オーバーシルエットなラインは今年やこれから数年はトレンドだと思います。他に手持ちのコートにもオーバーシルエットはないので、今年のオシャレがより楽しみになりました。
 そして何よりもこのふんだんに使ったファー。ファーは首や袖の裾についていることがよく見るデザインなのですが袖の裾ではなく、途中にファーがついています。その位置にこだわりました。
 また、取り外しができ、2つを繋げるとファーマフラーになります。手持ちの他のコートやジャケットに合わせてもご使用いただけます。
 ファー遊びを楽しんで欲しい一点です。

 And Curtain Callではテーマの花をすずらんにしています。
 理由は単純に私の一番好きな花だからなのですが、すずらんには「純粋・潔白」という意味があり、それはAnd Curtain Callのイメージの中でも大切にしているテーマです。
 少女性を秘めたまま、かわいいデザインを大人に落とし込むというのが近年の私のテーマです。

 また私がアンティークレースが好きなこともあり、レースモチーフですずらんを刺繍しました。
 And Curtain Callでは毎シーズンプリントや刺繍でオルジナルのテキスタイルを作っており、数々のブランドでのデザインや図案を経験されている青木計さんにお願いしています。青木計さんはとくにレースの図案を描くのが得意で、本当に美しい図案を描いてくださいます。
 刺繍柄を着用しやすいネイビーと雪の日に合いそうな淡いベージュの2色展開で作りました。
 厚手の生地のため真冬でも着用いただけます。